「……もしかして、同居、嫌だったか?」

「そ、そんなことあるわけないよ!奏くんといられるなら、とっても幸せ!」

「……そうか、嬉しいな」

寂しそうにしていた奏くんに、にこっとしてもらえて、きゅんっと胸が高鳴った。


……そう、だよね。

やっぱり、こうやって奏くんが笑ってくれるととっても嬉しい……!


「同居したら、やりたいこととかあるか?例えば、庭に遊園地を作って、一緒に遊ぶとか」

「えええっ……!?」


そ、そんな、すごいけど……。

優しく微笑まれながら、当たり前のように言われてしまうと、ドキドキとヒヤヒヤが同時に……。

私の家もとっても裕福なはずなのに、やっぱり頂点にいる奏くんはすごいなぁっ……。


そんなことを思っていると、もう別荘についてしまっていた。



引っ越しはもうすでに終わっていて、奏くんにもお屋敷を案内してもらって。


今は、お菓子を食べさせてもらっているところだった。


「……美味しいっ!」

「ふふっ、そうかそうか、よかった」


ぽんぽんと頭を撫でてくれる奏くん。


ふふっ、嬉しい……。


「本当、美都は小動物みたいだな」

「?小動物……?」

「ああ、すごく可愛いってことだ」

「なっ……!」


か、可愛い……。