クールな幼なじみ(将来の)旦那様は、私にだけ特別甘いようです。


「ふふっ……私、とっても幸せ」


俺も、幸せだ。


「……?美都?」


あれ、美都なんだか様子が……。


「?どうしたの……?」


美都……!


ふらふらして倒れそうな美都を抱き止める。


「お、おい……!」


美都……!!


少しすると……スースーと規則正しい愛らしい寝息が聞こえてきた。


「寝たのか……」


心配になるほど軽い美都を持ち上げて、ベッドにそっと寝転がせた。


「おい。お前はなんで来た」


ものすごく低い声が出た。

千秋を睨みつけると、余裕そうな顔で口を開く。


「まぁ少し嫉妬しちゃって」

「……チッ……」


いつになったら、美都を俺だけで独占できるようになるのだろうか。


その時だった。


♪♪♪


可愛らしいBGMが部屋に鳴り響く。


……美都のスマホから……?


画面に表示されているのは、

【遥希くん】


という文字だった。


身体中の血が沸騰してるみたいで……ものすごい、怒りが押し寄せた。