クールな幼なじみ（将来の）旦那様は、私にだけ特別甘いようです。

だって美都は……いつも、俺のことを兄のように思って好きと言ってくれていたはずから。


「本当……私ね、中学生の頃から奏くんのこと、ずっと好きだったんだよ」


……なんだよそれ……嬉しい……。

言葉も出なくて……でも、美都の前ではカッコよくありたいから、俺は余裕ぶる。


「……嬉しい。俺は、もっと小さい頃から美都のこと、好きだった」

「それって……。……私、迷惑じゃないかな？」


あからさまに嬉しそうに可愛い顔した美都。


「なんで、そうなるんだ？」


ありえないぐらい幸せに決まってるだろ。


「だって……奏くんは優しいから、私に気遣って可愛いって言ってくれてるのかと思って……」

「そんなことない、素直に、純粋に美都のことが好きなんだよ」


そもそも……俺が好きな女以外に、可愛いなんて言うわけないだろ。


「むしろ、俺の方が迷惑じゃない……？」


美都の迷惑になるぐらいだったら……いや、それでも美都は一緒にいたいけど……俺だって不安なことはある。