俺の、大好きな美都。

我慢できなくて、思いを伝えた。


最初は……信じてもらえたかと思った。

だけど、何か誤解を生んでしまったらしく、美都に……逃げられてしまった。



「あー……」


あの鈍感で純粋で無自覚で天然なお姫様に、気持ちが伝わるにはどうしたらいいのだろうか……。


俺はこんなに美都のこと、愛しているのに……。


今日、日向と一緒に出かけているところを見て、正直気が狂いそうだった。


美都は、日向が好きなんじゃないかと思った。


もしかしたら、捨てられるかもしれない……。


止まらない被害妄想。


美波朱里……アイツさえいなければ、まだことはうまく行っていたかもしれない。


そう思っただけで、どれほど抹消したい気持ちになることか……。


「……奏」

「んだよ千秋」


こんな時にイラつく。


「お前、そんな顔するんだな」

「……は?」


そんな顔?