奏くん……お耳、真っ赤だ……!!


「むしろ、俺の方が迷惑じゃない……?」


今度は捨てられてしまった子犬のようなお顔をして、私をじっと見つめてくる。


かわ、いいっ……!!


「迷惑なわけないよ……!!とっても、嬉しい……」

「じゃあ美都、俺と付き合って、くれるか?結婚してくれる……?」

「私なんかでよければ、ぜひ……!」


そう言うと、奏くんは再び私を抱きしめた。


「あっ……でも、美波さんは?」

「あんなやつ、知らない。俺の金目当てに寄ってきただけの女だ」

「そう、だったんだ……」


奏くんがそう言うなら、きっとそうだよね……。


「そんなことより……美都の、無自覚で鈍感なところも、好きだ」

「へっ?」

「俺、小さい頃からものすごく美都にアピールしてきたのに……それに気づかなかったんだろ?」

「あ、アピール……?ごめんね、てっきり私のこと妹みたいなものだと思ってて……」

「いや、いいんだ。そう言うところも可愛い」


っ!……やっぱり、奏くんは過保護すぎる!!