さすがに私でも、そんな妄想しないはずだけど……。


妹として見たことがないって……どうやって、見てたんだろう……。


もしかして……めんどくさい、女として見られてたのかな……?


悲しい……。


ポロポロと溢れてくる涙。


奏くん……好きって、言ってくれた……。

でも、それって本当に私のことが好きで言ったのかな……?


やっぱり……夢のようなことで信じられない。


その時だった。


スマホの着信音が部屋に鳴り響く。


「誰だろう……」


画面を見ると……そこには、


【遥希くん】


そう文字が表示されていた。