へっぽこ召喚士は、もふもふ達に好かれやすい 〜失敗したら、冷酷騎士団長様を召喚しちゃいました〜






 ただ、必要以上に怖い相手と付き合わせるのではなく、他のやり方を探してみることにしたミアは、一先ず魔獣を檻の中に戻して休ませる。

 何をするのだろうと見つめてくる魔獣達に、微笑んで手を振ると、彼らを残して走り出す。

 一人、騎士達の元へと向かったミアは、目の合った騎士の元へと近づいて、深呼吸してから言葉を投げかけた。



「あの!あなたのことが知りたいです!私と一緒に少し、散歩とかどうですか?」


「「はあ?!」」



 突然の申し出に声をかけられた騎士だけでなく、周りにいた騎士達も一斉に声を上げてミア達に注目する。


 あれ?私、なんかおかしな事でも言っちゃったかな……?


 相性を探るに当たって、騎士団で務めるようになってから魔獣達にしか時間を費やしていないミアにとっては、騎士達のことは何も知らない。相手を知るためには、時間を掛けて自分のことを話して知ってもらうことが必要になると考えたのだ。

 だからと言って、騎士達に演説するかのように自分語りしても意味はない。まずは個々での距離を縮めるための行動として、二人きりの時間を過ごすことに決めたのだった。

 だが、恋に女に飢えている野獣の騎士達は年頃の少女の取る行動を……つまりは、そう受け止めてしまうのだ。



「えっ?!俺?!そんな会話もしたことのない、俺?!」


「はい、もちろん!」


「なんで俺じゃねえんだよー!」


「ミアちゃーん!俺とも散歩《デート》しようよー!」


「え?!あの、順番に皆さんのこと知りたいので、お時間頂けますか?」



 よく分からない単語を投げかけられて、てんやわんやしていると、あちこちから声が掛かる。慣れない状況に困惑していると、ユネスまでも参戦してきた。

 とりあえず皆と仲良くなりたい純粋な気持ちと、魔獣達のこれからのことについて話すと、快く彼らはミアと接してくれた。