カーテンの隙間から溢れる太陽の光が眩しくて、目を覚ました。


「……んっ……もう、朝……っ?」

「もう、朝だよ。千紘」


 重たい瞼を開けた私は、桜林(おうりん)千紘(ちひろ)。高校生。

 目を擦りドアを見ると立っていたのは背の高い男性。社会人で幼なじみの水瀬(みなせ)朝陽(あさひ)だ。一応は、彼氏だ。


「……はぁ!? 俺はおばさんに頼まれたんだよ。毎日のことなんだから気にすんなよ」

「気にすんなよ……じゃないよ! 一応さ、女の子なんだけど! 私!」


 彼はドアのとこに立っていたのに、いつの間に私の近くに来て……キスをした。


「……ん、あさ、ひ……っ」


 あ、あり得ない!! 朝からキスなんてするなんて!


「……かわいーやつ。早く降りてこいよ」