大正ロマン恋物語 ~将校様とサトリな私のお試し婚~

 


 どうにも妻との距離が縮まらないな。

 冷たいんだか、温かいんだかよくわからないが、まあ香りは悪くなかった謎コーヒーを飲まされた行正は思っていた。

 まあ、縮まらない理由はわかっている。

 俺がつまらない男だからだ。

 そもそも、女性が苦手だし。

 気の利いたことも言えないし。

 しかし、こうして二人で家族となったのだ。

 しかも、いずれは、三条の当主とその妻ということになる。

 世間体も考えて、もう少し、家族らしくなっておかねば。