早く、忘れなくちゃ……。


スマホの中に入っている写真を消して、スマホを机にうつ伏せるように置いた。


……もう、泣きたくはないから……絶対に。


優のいいところも悪いところも、多分全部知っている。

だけど……時間が経つと共に、前はいいところをいっぱい見つけられたのにいまは悪いことばっかり見つけてしまうようになってしまった。


私はその優の、悪いところを愛しきれなかった。


多分、自分の悪いところを責めたってなにも変わらないから。


三ヶ月経った今でも幸せな思い出が頭から消えないのは、私が弱いから。


大丈夫、これから私はまた幸せを掴める。


けれど……一つ願いが叶うなら、次に優に彼女ができたら、私みたいなヤツではありませんように。