「そうだ、悠真。次の休みに旅行行かない?」
「旅行? え、どこに?」
「それは、今から考えよう。……ジャーン!」
吏都くんは紙袋から大量の冊子を取り出してテーブルに置いた。
「今日さ、旅行代理店で冊子もらってきたんだよね。悠真が受験シーズンに入る前の方がいいでしょ? 俺も就活準備に入るし」
「うん! 行く! え〜……楽しみ」
「でしょ? あ、ちなみに真人にはOKもらったから安心していいよ」
笑いながらそう言われて「お兄ちゃん、珍しい……お小言あると思った」と呟けば「俺もそう思ったけど」と吏都くんも言っていて二人で笑う。
-fin.-



