年上幼なじみに「好き」って言ったら、溺愛が加速しました。




「朝都ー! いるー?」


 とっても大きな声で瑞希さんが東条先輩を呼んだ。瑞希さんは彼を見つけたのか私の手を掴み「行こ!」とドンドン歩いて行ってしまう。屋上に入るとたくさん頭がカラフルな人たちがいてびっくりしながらも瑞希さんについて行った。


「……瑞希、何?」

「そんな不機嫌な顔しないで、怖がっちゃうじゃない……」

「……あ?」


 瑞希さんは私に「頑張って」と言うと、前に出した。


「――何か用?」

「あっ、はい。吏都くんから頼まれて、来ましたっ……これを、渡して欲しいって!」

「……兄貴から?」


 私は持ってきた小さい紙袋を彼に差し出す。