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 早いもので夏休み後半に入った頃、私はバイト入れすぎたせいで課題ができていないことに焦っていた。


「う〜〜終わらない!」


 課題が終わらないせいで吏都くんにも会えない。バイトに関しては、最初から課題が大変だと思って入れてなかったからいいんだけど……もう、吏都くんに会いたい。


「――悠真」


 吏都くんの声が聞こえる。まさか幻聴までも聞こえるようになってしまったのか……私重症かも。



「おーい、悠真。聞こえてない?」


 また彼の声が聞こえてきて肩に誰かの手が触れた。


「えっ、本物? 幻覚じゃない?」

「うん。本物だよ……ははっ」

「会いにきてくれたの?」

「そうだよ。まぁ俺も、大学のレポートあるから一緒にやろうと思ってここでしてもいい?」


 よく見ると吏都くんはいつもは持ってないリュックを肩にかけてきてやる気満々な感じだ。