年上幼なじみに「好き」って言ったら、溺愛が加速しました。




「悠真」

「は、はいっ」

「可愛いこと、言わないで」


 え? 今、吏都くんなんて……?


「帰したくなくなる。これ以上は、真人に本気で怒られるから……」

「お兄ちゃん? 相手、吏都くんなんだもん何も言わないよ?」

「悠真には、ね? ……ここまで来るのに何年かかったか、」


 そんなことを言う彼の言葉の意味がわからないで首を傾けていると「もう、行こうね」って優しく言われてしまい、渋々だけど、私は家に帰ることにした。

 家に帰ればもうお兄ちゃんは帰ってきていて灯りが付いていた。


「ただいま〜」


 そう言いながら靴を脱ぐと、挨拶と報告だと言う吏都くんと一緒にリビングへと廊下を歩いてドアを開く。


「おっ、おかえり」


 お兄ちゃんはキッチンで夕食の料理を作っているようだった。