年上幼なじみに「好き」って言ったら、溺愛が加速しました。




「悠真? ちょっと、顔あげて?」

「……っ……」

「じゃあ、そのままで聞いてほしい。って言っても、先に言われちゃったんだけどね。これじゃあ格好付かないじゃんか。ちゃんとイメトレしてたのになぁ」


 格好付かない? イメトレ?

 吏都くんは、何を言って……?


「俺も、悠真が好きだよ」

「……え?」


 驚きが強過ぎてふと顔をあげてしまう。


「やっと見てくれた。俺、悠真が好きって言ってくれてすごい嬉しいよ。ありがとう。今日、俺振られる覚悟できたんだよね」

「えっ」

「だって俺年上だしさ、恋愛対象にはならないんだろうなぁって思ってた。もし年上でも、朝都……俺の弟くらいがいいんじゃないかって」


 朝都とは、吏都くんの弟で私より一つ年上の三年生で生徒会長を務めている先輩だ。それに、よくわからないけど、ボウソウゾクっていうのの一番偉い人をしているらしい。


「私は、ずっと吏都くんが好きですっ私の、恋愛対象は今も昔も吏都くんだけです……吏都くんに見てもらいたくて、バイトも同じとこにしたから。今日は、私も振られる前提で、来たので……正直驚いてます。夢じゃないかなって思って」

「そうなの?」

「はい、恥ずかしいですけど……本当ですよ」

「めちゃくちゃ嬉しいんだけど、キスしていい?」


 吏都くんは私の髪の毛を退けるとしゃがんだまま私の唇に唇を重ねた。