ホームルームが終わった放課後、私は帰宅部のため帰る支度をしていた。今日はバイトもないし、真っ直ぐ帰宅予定。
「白崎さん、バイバイ〜」
「うん、バイバイ」
クラスメイトに挨拶をして教室を出ると制服のポケットに入れていたスマホがブーブーと震わせていたのに気づいてスマホを取り出す。画面には【お兄ちゃん】と着信画面の表示されていたのでボタンを押しながらスライドをして電話に出た。
「もしもし、お兄ちゃん?」
「あ、悠真。今日、外で食いに行かね?」
「外食?」
「うん。金曜日だし、吏都も一緒だ」
行くのはめんどくさいなと思ったけど吏都くんも一緒なら、行きたいかも……会いたいし。
「……じゃあ行く」
「良かった〜。今日、遅いけど十八時くらいに家に迎えに行くから支度して待ってて」
「うん、わかった」
「あ、ちなみにイタリアンな。じゃまた後でー」
一方的に言われ、返事しようと思ったらもう機械音が聞こえた。お兄ちゃんらしいというか、なんというか……
現在十六時半だから、早く帰らないとと思って帰路を急いだ。