年上幼なじみに「好き」って言ったら、溺愛が加速しました。



「悠真が一番最初、乗せるの」

「えっ!? 一番最初が私でいいんですか? ……あ! 新車になってる!」

「うん、もちろんだよ。というか、今頃? バイト代貯まったからね買ったんだよ」


 吏都くんは高校卒業してすぐに免許を取りに行った。しばらくは親戚の人に譲り受けた中古を乗ってたのだけど、自分で買いたくてそのためにバイトのシフトをたくさん入ってお金を貯めていたから念願かなったんだなぁって思ったら私も嬉しくなる。


「また、どっか連れてってあげる。行きたいとこ教えて」

「うんっ! 考える!」

「うん。じゃあ、出発するね」


 そう言って吏都くんはエンジンをかけ左にあるレバーを動かすと車を発進させ、店の駐車場を出る。お店から家まで車では五分くらいで着いてしまうので二人きりの時間はあっという間だった。

 家にある小さい駐車場に吏都くんは一発で停めてみせた。何度見ても素敵だなぁ