魔力ゼロの出来損ないとして追放されましたが、二度目の人生は隣国の王家お抱えチート錬金術師になりました

 獣道の途中に生えた植物を採取していたら、いきなり目の前に奴が降り立ったのだ。

 外に出ていたアルトが私の指を噛んでくれなければ、ぽかんとした間抜け顔を晒して丸焼けになるところだった。

 戦う手段はないし、気配を消しても通用しなかった。薬が尽きればただの人間でしかない私は、あっという間に食べられてしまう。

「誰か助けてええええ!」

 ありったけの声を張り上げて叫んだその時だった。

「伏せろ!」

 よく通る男性の声が響いたかと思うと、一拍置いて光の本流が私の真後ろに放たれた。

 伏せたところで意味がなかったんじゃ? っていうか私、まだ伏せてないよ?