魔力ゼロの出来損ないとして追放されましたが、二度目の人生は隣国の王家お抱えチート錬金術師になりました

 お腹の奥がかっと熱くなり、走り続けて痛くなっていた足が軽くなる。

「ありがと! でもどうしよう!」

 ぐん、と速度を増してドラゴンと思わしき魔物との距離を稼ぐ。

 これも私が作った特別な薬だ。ポーションと呼ぶには回復効果がないけれど、一定時間足を速くする効果があった。

 さっきからずっと、これまでに作った薬をがぶ飲みしては、なんとかドラゴンから逃げようとしている。

 呼吸が苦しくなくなる薬も飲んだし、気配を消す薬だって飲んだ。

 もう一時間ほど追いかけっこをしているのに、ドラゴンが私を諦める気配はない。

「なんでええええ! なんにもしてないのにいいい!」