魔力ゼロの出来損ないとして追放されましたが、二度目の人生は隣国の王家お抱えチート錬金術師になりました

 こんなことなら街の店をもう少し見ておけばよかった。適当に食料を買い込むだけじゃなく、道具屋や武器屋にも足を運んでおけば。せっかくファンタジー世界を生きているのに、もったいないことをした……。

 考えているうちに、とろとろと眠気が襲ってくる。

「おやすみ、アルト」

「ぴう」

 焚き火のそばで横になり、寝心地の悪い地面に顔をしかめながら目を閉じる。

 携帯できるお風呂も欲しいな、と眠りに落ちる直前に思った。


「わあああああっ!」

 山道をさまよって三日後、私は見上げるような巨大な魔物に追いかけられていた。