魔力ゼロの出来損ないとして追放されましたが、二度目の人生は隣国の王家お抱えチート錬金術師になりました

 ここで十七年も過ごしたはずなのに、私が名残惜しんで振り返ることはなかった。



 玄関ホールにもう両親の姿はなかったけれど、別に気にしない。

 親子の感動的な別れなんて期待していないし、いきなり彼らがそんな態度を見せたらちょっと怖い。裏があるのかと思ってしまう。

 せめて靴ぐらいは歩きやすいものをもらっておいたほうがよかっただろうか? 木の靴よりは革製のほうが歩きやすいだろうけど、こんなことなら靴も魔道具化しておけばよかったのかもしれない。

 空を飛べる靴、少しの労力で距離を稼げる靴、屋根を軽々と飛び越えられるような跳躍力を持った靴……。考えるだけでわくわくしてきた。