魔力ゼロの出来損ないとして追放されましたが、二度目の人生は隣国の王家お抱えチート錬金術師になりました

 前足と顔を外に出した姿はかわいいけど、これだと私がアルトを運ばなきゃいけない。

「まったく……しょうがないなぁ」

 忘れたいと思っていた言葉は、結局私の口癖になった気がする。

「もっと時間がかかると思ったけど、意外と私の持ち物ってないんだね」

 これまでに造った魔道具は、ほとんどを秘密基地に保管している。

 私が外へ出ることで、いつかは誰かがあの場所にたどり着くかもしれないけれど、願わくはその誰かが、同じように錬金術に興味を持ってくれたらいい。

「じゃ、行こっか」

「ぴうー」

 アルトをカバンに入れ、外へ出るべく部屋のドアノブに手をかけた。