魔力ゼロの出来損ないとして追放されましたが、二度目の人生は隣国の王家お抱えチート錬金術師になりました

 すぐにベッドの下からアルトが顔をのぞかせる。ろくに掃除もされていないところに隠れていたからか、せっかくの白い毛並みがうっすら灰色になっていた。

 顔を埋めたらくしゃみが出そうだったけど、飛びついてきたアルトを抱きしめる。

「私、この家を出て行っていいんだって! アルトも一緒に来てくれたらうれしいんだけど、来てくれる?」

「ぴぷ!」

 これは喜んでいる時の反応だ。あるいは、『いいね!』と肯定している時。

「私たち、今日までずっと窮屈だったよね。でもこれからはもう自由だよ」

 なんらかの生き物を飼っている、なんて思われたら、アルトを奪われてしまうと思ったから、ずっと内緒にしていた。