魔力ゼロの出来損ないとして追放されましたが、二度目の人生は隣国の王家お抱えチート錬金術師になりました

 エミリアはこの場の主役にふさわしい、贅をつくした美しい装いだった。王都で最も人気の職人に作らせたドレスに、最近流行しているデザインのアクセサリー。

 一方の私は、一応伯爵令嬢として問題ない程度の地味なドレスだ。

アクセサリーなんて高価なものは与えられなかったから、アルトと一緒に作った炎結晶のネックレスという魔道具を身に着けている。

首と肩をほどよい熱で温めてくれるこの魔道具は、肩こり知らずのお気に入りだ。作業机と向き合いっぱなしになりがちな錬金術師の、強い味方である。

店にでも出せば重宝されるだろうと確信しているけれど、私がそんな魔道具を身に着けているなんて、誰も知らない。