魔力ゼロの出来損ないとして追放されましたが、二度目の人生は隣国の王家お抱えチート錬金術師になりました

 食事も本当にひどかった。間違えて木の板でも持ってきたのかと思うような、硬すぎてまともに飲み込めないパン。こっそり厨房に忍び込んで食べ物を失敬した時は、伯爵家の長女にふさわしくない折檻を受けた。

せっかく別の人生を歩んでいる中、悲観的にはなりたくなかったから、伯爵家にいる人々のことは極力気にしないよう、錬金術のことだけ考えて生きた。

幸い、私にはアルトという友達がいたし、前向きに過ごすのは難しくなかった。

だけど、今日ばかりはさすがに私もちょっと複雑な気持ちになった。

 戸惑いと興味、嫉妬や羨望でがやがやと騒がしい華やかなホール。