魔力ゼロの出来損ないとして追放されましたが、二度目の人生は隣国の王家お抱えチート錬金術師になりました

「あっ、うそうそ、だめ!」

 中にあった液体は影も形もなく、あんなに鼓膜を震わせていた音楽も、最初からなにもなかったかのように消えてしまっている。

「どうしよう……これじゃ、もうれんきんじゅつできないよ……」

 なにが起きたのか理解できないまま、その場にへたり込む。

 ──うなだれた私の手に、なにかとてつもなくふわふわしたものが触れた。

「……ひえっ!?」

 虫かなにかだろうと予想してそちらを見ると、そこには得体の知れない生物がいる 。

 全体のフォルムはウサギに似ている。

 ただ、耳がやたらと大きく、まるで羽のようになっていた。