魔力ゼロの出来損ないとして追放されましたが、二度目の人生は隣国の王家お抱えチート錬金術師になりました

 深海から湧き上がる小さな泡がはじけるような、繊細で儚い響きもあった。

 世界中の花が一度に咲き誇る時、こんな調べを生み出すのかもしれない。

 いろいろな感情が湧き上がって、音の中に消えていく。

 私自身が歌のひとつになったのかと錯覚する、不思議な感覚だった。

 共鳴と呼ぶのがふさわしいだろうか?

 私は間違いなく、人間が聞いてはいけない神の音を聞いて酔っていた。

 目の前がぐらぐらと歪み、揺れ、暗く沈んでから高みへ引きずり出されて、虹の中に叩き落される。

 その瞬間、あまりにも無粋な音がした。

 かちゃん、という音とともに、どんな素材にも耐えたフラスコが粉々になったのだ。