ずっと仲良しでいられないなら、新しい関係なんて築いても無駄だと思ったから。

 姉が私のものを欲しがる理由は知らない。

 知ったところでどうすることもできなかったし、私の味方になってくれる人なんて存在しなかった。

 私が味方になってほしいと思った人たちは、みんな成績優秀でかわいくて、誰とでも仲良くなれる姉の味方だった。

 姉が私立の大学へ行きたいと言ったから、私は県立の高校へ通うことになった。本当は制服がかわいくて、合唱部が強い学校に行きたかったけれど、そこも私立だったのだ。