魔力ゼロの出来損ないとして追放されましたが、二度目の人生は隣国の王家お抱えチート錬金術師になりました

 両親の気を今さら引けるはずがないし、エミリアだってその程度のことを才能なんて認めないだろう。本物の天才から比べたら、ちょっとした発想力なんて鼻で笑うようなものに違いない。

 切ない気持ちはあるけれど、師匠が遺した秘密基地のおかげで悲観的にはならない。

 別にひどい扱いだって構わなかった。大事なものを奪われるよりは、放っておいてくれるほうがずっといい。

 私は丸い塊──イーチェ貝の真珠を、作業机にある金槌を使って砕いた。

 もったいない気もするけれど、偉大な研究の犠牲になるのだから許してほしい。

 乳白色のかけらを手に取って、和音を響かせているフラスコの中に落とす。