魔力ゼロの出来損ないとして追放されましたが、二度目の人生は隣国の王家お抱えチート錬金術師になりました

 アルトを撫でていた手が止まった。

「ぴぷ」

 もっと撫でてくれと顔をすりつけられる。ふわふわの毛並みは、生き物ではないとはとても思えない。でも、ノインがなにを示唆しているかは理解できた。

「アルトは、石じゃないよ」

「賢者の石は、僕たちがそう呼んでいるだけの通称だ。実際にどんなものなのかは、誰にもわからない」

「ぴぷぷぺ」

 真面目な話をしているのに、アルト自身が邪魔をする。鳴き声のせいで重い空気もすっかり消えてしまった。

「まあ、なんでもいいよ。アルトはアルトだもん。私の大事な友達」

「気楽に考えたほうがいいんだろうな。おまえは少し、能天気すぎると思うが」