魔力ゼロの出来損ないとして追放されましたが、二度目の人生は隣国の王家お抱えチート錬金術師になりました

 貴重だと図録に記すような素材も、こんなひどい保管状態なのだから笑えない。

 やがて私の手は、中にあった丸い塊を掴み取った。

 以前、この家の密閉された暑さに耐えかねて、温度を下げる魔道具を作ろうとしたことがある。

 これはその時に使った、氷の力を秘めた素材だ。

 今思うと扇風機か、あるいはエアコンを作ろうとしたのだろう。

 現代人の記憶がないのに、五歳の私は発想力豊かだ。両親も魔法にばかりかまけていないので、私のこういう才能を伸ばせばいいのに。

 なんて他人事のように思うのはやめておく。