魔力ゼロの出来損ないとして追放されましたが、二度目の人生は隣国の王家お抱えチート錬金術師になりました

「師匠が遺したものを勝手に奪うなんて、よくないと思う。ただでさえこの人は名前も奪われて、自分自身をなにも残せなかったんだから。でも、アルトのレシピもそうだけど、ここにはいろいろなものがありすぎる。エミリアみたいに間違った扱いをされるのも嫌だし、悪用されるのも嫌だよ」

「……まあ、そうだな。アルトにたどり着くような錬金術師が遺したものを、他人の目には触れさせないほうがいいだろう」

「結局、アルトってなんなんだろうね」

「ぴぷう?」

 何度も名前が出るせいで、呼ばれていると思ったらしく、アルトがぴょこんとカバンから顔を出して鳴く。