魔力ゼロの出来損ないとして追放されましたが、二度目の人生は隣国の王家お抱えチート錬金術師になりました

 なにが彼女を狂わせてしまったのだろう? 私よりもよっぽど幸せで、欲しいものを持っているはずの彼女が。

 バチッという爆ぜるような音がした。

 あろうことかエミリアは錬成具に向かって魔力を流し込んだのだ。

 思うようにならない憤りか、それともそうすればよりよいものができると思ったのか。

 だけどそれは最悪の行為だった。魔物の牙やうろこ、角や皮といった素材には魔力を通すと性質を変えるものが多く存在する。エミリアが加えた素材も例外ではなかった。

エミリアの魔力を得て異様に膨れ上がった未完成の錬成品が、濁った泥となって錬成具からあふれ出る。