魔力ゼロの出来損ないとして追放されましたが、二度目の人生は隣国の王家お抱えチート錬金術師になりました

 彼女はまだ置いたままの素材の山を睨んでいた。

 あんな場所でなにをしてるんだろう。錬金術を蔑んでいた彼女が、素材に興味を示すはずがないけれど。

 不意にエミリアが素材を掴んで、錬成錬成具に放り込んだ。

 嫌な予感がしてすぐに駆け寄る。

「エミリア! なにをしてるの!?」

 エミリアがはっとしたように私を見て、かわいらしい顔に激しい憎悪を浮かべた。

「あんたがちやほやされるのは、あのネズミのおかげでしょ! 知ってるんだから!」

 彼女は素材を持っていない手に、色あせた紙を握っていた。

 汚いものには触れたがらないエミリアが、なにを持っているのかと考えて、さっと血の気が引く。