魔力ゼロの出来損ないとして追放されましたが、二度目の人生は隣国の王家お抱えチート錬金術師になりました

 今回は私の歌で音を補強して作ったけれど、同じ音を持つ素材があれば、すぐに作れるだろう。ましてやここにいるのは、国の代表として選ばれるような凄腕の錬金術師たちなのだから。

 もみくちゃにされながらも、なんとか天幕を抜け出してノインを探す。

 今の私の気持ちを、誰よりも話したいのはノインだけだ。

 王子の立場もあるだろうし、彼がまた私のもとへ来るのは難しいかもしれないと思って、私のほうから会いに行こうと外を探す。

 その途中、さっきまで試合が行われていた会場に、ぽつんと人影が立っているのを見た。

 片づけの人だろうかと思うも、そこにいるのがエミリアだと気づいて足を止める。