魔力ゼロの出来損ないとして追放されましたが、二度目の人生は隣国の王家お抱えチート錬金術師になりました

「これは本当の金? 触ってもいいか?」

 彼らの疑問はエミリアや、観客たちと大きく違っていた。

 ――好奇心は錬金術師の中で一番強い感情だ。

 目を輝かせてアルトを囲み、素材の状態を確認する彼らからは、卑怯な手を使ってでも私を貶めようという醜い意思を感じない。

 もしここに昨夜の事件や、私だけ劣悪な環境を用意した犯人がいるなら、アルトのことを指摘して、私を追い詰めようとしたはずだ。

 ……エミリアがしたように。

「この素材を全員にわけ与えての錬成を認めます」

 戻ってきた審判員の答えを聞いて喜んだのは、私じゃなく錬金術師たちだった。