魔力ゼロの出来損ないとして追放されましたが、二度目の人生は隣国の王家お抱えチート錬金術師になりました

 『そんなことはいいから!』と急かされているような気になり、アルトを手のひらで包み込んで持ち上げる。

 アルトは大理石の作業台に飛び乗ると、腐ったラッテの葉をじっと見つめた。

「アルト?」

「ぷぺ」

 腐った臭いが嫌だったのか、不快そうな鳴き声を漏らしている。

 こんな時だというのに笑ってしまったのは、一番の親友が来てくれてうれしかったからだと思う。

 でも、私はすぐに笑っていた顔を引き締めることになった。

 アルトの額の中心にある、宝石のように赤くきらめく角が光を放っている。

「え、なに? どうしたの? なにをしてるの?」

 戸惑っているのは私だけじゃなかった。