魔力ゼロの出来損ないとして追放されましたが、二度目の人生は隣国の王家お抱えチート錬金術師になりました

「……錬成は私ひとりで行うものだよ。アルトの力は必要ない」

 錬成する時にアルトがやることといったら、近くで昼寝をしているか、置いてある皮袋に手あたり次第頭を突っ込んで、おやつを探しているかのどちらかだ。

「嘘つき。どうせここにいるのだって、王子様におねだりでもしたんでしょ。かわいがられてるらしいもんね。媚びを売るなんて汚らわしい」

「そんな言い方しないで。ふたりにも失礼だよ」

 エミリアの悪意に顔をしかめると、彼女はくすくす笑った。私に一歩近づき、ほかの人には聞こえないよう小声でささやく。

「昨日だって王子様に助けてもらったんだもんね?」