魔力ゼロの出来損ないとして追放されましたが、二度目の人生は隣国の王家お抱えチート錬金術師になりました

「ノインのおかげで無事だったよ。だから、落ち込まないで」

「落ち込んでない。自分の愚かさに呆れているだけだ」

 よかった、いつものノインだ。

 ほっとしたせいで笑うと、ちょっとだけ嫌な顔をされる。

「なにがおかしい? 今のどこに笑う要素があったんだ」

「ノインがノインだから、安心しちゃって」

 もう私はひとりじゃないんだと、握った手から伝わるぬくもりが教えてくれる。

 不思議とノインの体温が心地よくて、いつまでも手を握っていたくなった。

 指を動かしたり、手のひらを寄せたりしていると、せっかく繋いでいた手をほどかれてしまう。

「手、握っててくれないの?」