魔力ゼロの出来損ないとして追放されましたが、二度目の人生は隣国の王家お抱えチート錬金術師になりました

 国同士のどろどろした事情が垣間見えてうなだれる。

 そんなものに巻き込まれたくなどなかった。私はただ、アベルやノインの期待に応えたかっただけだ。

「僕の考えが甘かった。そばを離れるべきじゃなかったな」

 ノインの指が私の指に絡み、手のひらを重ねるように握る。

「おまえのいた宿には護衛が控えていたはずだったんだ。他人なんて信用するべきじゃなかった」

 護衛の存在なんて知らなかった。ノインは私を案じて、どれだけのことをしてくれていたのだろう。

 私を見つめるノインは、深い後悔を顔に浮かべていた。

 自分を悔やんでいるのだと思うと、とても責める気にはなれない。