魔力ゼロの出来損ないとして追放されましたが、二度目の人生は隣国の王家お抱えチート錬金術師になりました

 へたり込んだまま動けずにいる私の肩を揺さぶったのは、ノインだった。

「ノイン……」

 夢じゃない。本当にノインがいる。

 頭で理解した瞬間、ぶわっと自分の中でいろんな感情があふれて、思わず彼の身体に抱き着いていた。

「私、死ぬかと」

「馬鹿なことを言うな」

 いつもと変わらない、素っ気ないくせに温かいノインの言葉が私を安心させる。

 ノインはしがみつく私の背に腕を回し、後頭部に手を添えてきつく抱きしめた。

「僕が死なせない。勝手にいなくなるなんて許さないぞ」

「うん……」

「おまえはこれからも僕の塔で生きるんだ。僕が出て行けと言うまで、ずっと」