魔力ゼロの出来損ないとして追放されましたが、二度目の人生は隣国の王家お抱えチート錬金術師になりました

 ドラゴンに追われた時は、自分の身体能力を補助する薬をたくさん持っていたけれど、今はすべて塔に置いてきている。

「いたぞ、あそこだ!」

 声の持ち主を振り返る余裕がなくて、どれほど距離を詰められているかがわからない。

 焦りで頭がいっぱいになる。

 がむしゃらに動かす足が、もう痛い気がした。走り続けているせいで喉も痛いし、肺が潰れたんじゃないかと思うぐらい、呼吸をしづらい。

 助けて。

 心の中で何度も叫びながら逃げているうちに、いつの間にか私は大通りからよりひと気のない裏路地へ追い込まれていた。