魔力ゼロの出来損ないとして追放されましたが、二度目の人生は隣国の王家お抱えチート錬金術師になりました

 固唾を呑んで、移動する足音に耳をそばだてる。

 ひとりではないようだ。少なくともふたり以上はいる。話し声は聞こえても、内容までは聞き取れない。

 音が私のいる部屋の前で止まったかと思うと、ノックもなくいきなり扉が開いた。

「こんな時間に、なんですか」

 いつでも窓から飛び降りられる準備だけして、慎重に尋ねる。

 部屋になだれ込んだ男の数は全部で三人。黒っぽい服装に身を包んでいて、腰には長剣を佩いている。

「明日のことで、あんたに用があるんだよ」

「妙な真似はしないほうがいいぜ。おとなしく言うことを聞いてくれれば、悪いようにはしねえからな」