魔力ゼロの出来損ないとして追放されましたが、二度目の人生は隣国の王家お抱えチート錬金術師になりました

 胸の内を吐き出した私に、アルトが嫌そうな鳴き声をあげる。

「弱気になるなって? いいでしょ、アルトの前でくらい」

「ぴぴぷぴ」

「お説教してるつもり? そっちがそのつもりなら、もう今日のおやつはなしだからね」

「ぷぺ」

 抗議するように指を甘噛みされる。

 くすぐったさに笑いながら、アベルにわけてもらった干しブドウを出そうとした時だった。

「〝星の錬金術師〟の部屋はどこだ?」

 廊下のほうから、なにやら穏やかではない男の声がする。

 星の称号を与えられたのは私だけで、ほかにはいないはずだ。つまり私を探しているのだろうけれど、嫌な予感がする。

「アルト、カバンに入って」