魔力ゼロの出来損ないとして追放されましたが、二度目の人生は隣国の王家お抱えチート錬金術師になりました

「……ほかにどう言えと言うんだ。特別じゃなかったら、おまえみたいな奴を受け入れるものか」

 珍しく困った顔をしているのを見て、頬をつねられたままなのに笑ってしまった。

 安易に嘘をつかない誠実さは、残酷だけど優しい。

 ノインは正直な物言いが私を傷つけたと思ったから、さらに言葉を重ねてくれたのだろう。本人も自覚している通り、人を慰めるのが苦手にもかかわらず。

「私、ノインのそういうところが好きだなあ」

 そっと彼の手に触れて、思ったままを伝える。

「結構優しいところ。特別扱いしてくれてありがとう」

「……僕はおまえなんか嫌いだ」