魔力ゼロの出来損ないとして追放されましたが、二度目の人生は隣国の王家お抱えチート錬金術師になりました

 無茶振りだとわかっていて、ノインのほうをちらっと見る。

「僕に楽しい話なんかできると思うか?」

「ノインと話すのは結構楽しいよ」

「だったら、改まって〝楽しい話〟をする必要はないだろう」

「ああ言えばこう言う」

「悪かったな」

 第三者が聞いたら喧嘩でもしているのかと思ったかもしれない。

 でも、私たちはいつもこんなふうにおしゃべりをした。

 彼の言動は辛辣で素っ気ないけれど、私にとっては居心地のいいひと時だ。

 だから少し、気が緩んだ。

「ねえ、ノインは私に才能がなかったらここに置いてくれなかった?」

 心の奥底で常に思っていた疑問が、勝手に口を突いて出る。