魔力ゼロの出来損ないとして追放されましたが、二度目の人生は隣国の王家お抱えチート錬金術師になりました

 部屋の床には魔法陣が描かれており、円の中心には淡い光を漏らす私より少し大きい柱がある。

 最初にここへ来た時とは違い、ためらいなく柱に触れた。

 ホッカイロを思い出すじんわりとした温かさが手のひらに広がり、すうっと光が増す。

 まばたきをするとそこはもう秘密の小部屋ではなく、どこかの山の中腹にあると思われる石造りの家の前だった。

「おじゃましまーす」

 中に誰もいないことを知っていて、いつも声をかける。

 もしかしたらここを作った人が返事をしてくれるのではないかと、淡い期待を抱いて。

 家の中は狭いけど、代わりに変わったものがたくさんあった。