魔力ゼロの出来損ないとして追放されましたが、二度目の人生は隣国の王家お抱えチート錬金術師になりました

 それからというもの、私たちはせっせと依頼の薬の研究と開発を行った。

「こんなに大量の火炎蟹の爪なんて、どうするつもりなんだ? 錬金術に使うには、火の力が強すぎると聞いていたが」

 これまで同様、アベルが塔にやってきては素材を置いていく。

「うまく扱えたら、これまでより効果の高いものができるんじゃないかと思って」

 防火の効果が付与された、手袋型の魔道具を手にはめて火炎蟹の爪を掴んだ。

 この魔道具はつい先日造られたもので、例の行商人を通し、販売されている。素材の手軽さとレシピの簡単さから、一般家庭にも普及し始めたという。今は同じ素材を衣服に転用できないかと模索中だ。