魔力ゼロの出来損ないとして追放されましたが、二度目の人生は隣国の王家お抱えチート錬金術師になりました

地下十階には禁書と呼ばれる危険な魔導書もあるらしく、そこはメルヴィル家の当主と、当主が許した人物しか入れないとされている。

塔のような円形の建物は、外から見た印象よりもずっと広く大きい。おそらくは空間に作用する魔法がかけられているのだろうけれど、私は魔法に詳しくないからよくわからなかった。

私の目的は地下一階。埃をかぶった生活魔法の魔導書が並ぶ棚だ。

上にも下にも広い大書庫は、階層を移動するための魔法がかけられた部屋がある。

その部屋に入ると、満たされた魔法によって身体が浮かび上がり、目的の階へ連れて行ってくれるというものだ。簡単に言えばエレベーターである。