魔力ゼロの出来損ないとして追放されましたが、二度目の人生は隣国の王家お抱えチート錬金術師になりました

 執事が出してくれたお茶を飲む余裕もなく、おそるおそる尋ねる。

「アベルヘイムとノインが懇意にしていると聞いてな。王妃も顔を見たいと言うから、急な話だとは思いつつ、こうして招かせてもらったのだ」

 陛下の隣には、たおやかな美人が微笑を浮かべて座っている。陛下とそう年齢は変わらないと聞いていたけれど、とてもそうは見えない。

 しっとりと濡れたように艶めく黒髪は長く、まるで夜空のようだった。落ち着いた青の瞳が余計に夜を思わせるのかもしれない。どうやら兄弟は母親似らしい。

「もっと早くご挨拶するべきでしたね、リネットさん」